相続登記義務化とは?
2026年02月20日
2024年4月1日より、「相続登記の義務化」がスタートしました。
これまで相続した不動産について、名義変更(相続登記)を行わなくても特に罰則はありませんでしたが、法改正により相続登記は義務となり、放置すると過料が科される可能性があります。
本コラムでは、相続登記義務化の概要から注意点、実務上つまずきやすいポイントまで、不動産会社の現場目線で分かりやすく解説します。
相続登記義務化とは何か
相続登記義務化とは、不動産を相続した人が、一定期間内に必ず相続登記を行わなければならない制度です。
義務化のポイント
施行日:2024年4月1日
期限:相続を知った日から3年以内
罰則:正当な理由なく放置すると10万円以下の過料
「相続したことを知った日」が起算点となるため、遺産分割協議が終わっていない場合でも対象になります。
過去の相続も対象になる点に注意
今回の制度改正で特に注意が必要なのが、過去の相続も義務化の対象になる点です。
2024年4月1日以前に発生した相続も対象
ただし猶予期間あり
→ 2027年3月31日までに登記すれば過料はかかりません
「何十年も前の名義のまま」という不動産も、今後は整理が必要になります。
なぜ相続登記が義務化されたのか
背景には、全国的に問題となっている所有者不明土地の増加があります。
相続登記未了の土地が年々増加
誰の土地か分からず売却・活用ができない
道路整備や災害復旧が進まない
こうした問題を解消するため、国は
「登記しない自由」から「登記する責任」へと舵を切りました。
遺産分割が終わっていない場合の対応
「相続人同士で話がまとまっていない」
「誰が相続するか決まっていない」
このようなケースでも、義務を回避する方法があります。
相続人申告登記とは
自分が相続人であることを法務局に申告する制度
所有権の確定までは不要
これを行えば相続登記義務は一旦クリア
後日、遺産分割が確定した段階で正式な相続登記を行えば問題ありません。
よくある誤解と落とし穴
売る予定がないから関係ない?
→ 関係あります。
所有した時点で登記義務が発生します。
固定資産税を払っているから大丈夫?
→ 登記義務とは別です。
税金の支払い=名義が正しい、ではありません。
兄弟間で揉めているから放置していい?
→ 放置は不可。
相続人申告登記だけでも行う必要があります。
特に注意が必要な不動産の種類
実務上、以下のような不動産は相続登記が滞りやすく、トラブルになりがちです。
農地・山林
市街化調整区域の土地
空き家
先代・先々代名義のままの不動産
相続人が多数いるケース
これらは登記だけでなく、売却・活用・処分まで一体で考える必要があります。
相続登記を放置すると起こる現実的リスク
売却ができない
担保に入れられない
相続人が増え、話がさらに複雑化
将来的に手続きコストが跳ね上がる
相続登記は「いつかやる」ではなく、
早めにやるほど選択肢が広がる手続きです。
まとめ|相続登記は「義務」かつ「不動産活用の入口」
相続登記義務化により、不動産を相続したまま放置することはリスクになりました。
相続登記は3年以内に必須
過去の相続も対象
迷ったら相続人申告登記で一時対応
放置すると売却・活用が難しくなる
相続登記はゴールではなく、不動産をどうするかを考えるスタート地点です。
相続・登記・売却・活用まで一貫して考えることで、将来の負担を大きく減らすことができます。
相続登記や、相続した不動産の売却・活用でお悩みの方は、アクシス不動産までお気軽にご相談ください。
農地・山林・市街化調整区域など、一般的に難しい不動産も含め、状況に応じた最適なご提案を行っています。
